

震災から一ヶ月経ちました。
ここ四万十でも例年より遅い春のぽかぽか陽気に包まれております。
そして
まるで何もなかったかように、
それとも被災地へ春(未来)を届けようとするように、
今年も市内のあちらこちらで桜が満開に咲いております。
今朝テレビで被災地であり被害が大きかった大船渡で桜が開花したと報道されておりました。
桜の木の周りは津波が押し寄せた痕跡が今でもはっきりと残り、瓦礫の山でした。
それほど大きな木ではなかったのですが、津波や瓦礫にぶつかりながらも凛として立っている力強い姿に生≠感じました。
枝の先に顔を出した小さな薄ピンク色の花びらとその周りにたくさんの蕾を見つけた時、少し心が温かくなったようなホッと安心感があり自然に微笑んでいた自分に驚いたことでした。
花を咲かせる期間は短くても、その瞬間のために長い時間をかけて準備をし揺らぐことのない様しっかりと根を張り、小さな花たちがたくさん寄り添ってひとつの大きな木として人々に喜びを与えたり周りを明るく華やかにします。
今の日本もまったく同じことが言えると思います。
一人一人が希望≠ニいう蕾になって援け合いひとつになることで未来≠ニいう花を咲かせる準備をしているのではないでしょうか。
花見や入学などお祝いのこのシーズン、自粛という形で被災地外の方が自然に行動されたのは被災地を自分の事のように思える思いやり≠ナあり、それを知った被災地の方がメディアやネットを通じ自粛回避を要望したのは経済面ももちらんありますが、たいへんな中笑顔で訴えれたのは国民の気持ちを素直に受け入れた上での感謝の意≠烽ったと思います。
日本人が誇りとする思いやりと素直な心≠ェ栄養となりもっともっと強い根の大きな木となって人々に愛される町がまた生まれると思います。
被災地に咲く桜が教えてくれたのは大地は生きている≠ニいうこと・・・
小さな可愛い花をたくさん身にまとい美しさの中に凛々しさを持つ桜は、一つ一つの花が主張することなく寄添うように集まり1つの花となっています。
「頑張ってください」ではなく「頑張りましょう」と言える、
どんなに辛い状況でも人は人を支え励ましや喜びを生きる力に変えていける強さを持っている、
そんな日本人は桜の生き方そのものではないでしょうか。
時間はかかるかもしれませんが、これからもひとつになって乗り越えていきましょう。
その地その地色の輝く花を咲かせるために・・・